こんにちは、藤沢ギフト歯科・矯正歯科の歯科衛生士です。

当院は矯正歯科を行なっているため、矯正の相談にいらっしゃる患者様が多いですが、
一般の検診希望の患者様からも、矯正治療に進むことは少なくありません。
特に、小児の矯正。
当院では、約5歳から一度はレントゲンの撮影を行い、大人の歯の本数の異常や、
その他の病気の発見に努めております。
そんな日々の診療の中で、「意外と多いな、、、」と思うのが埋伏犬歯(まいふくけんし)です。

埋伏犬歯(まいふくけんし)とは

上顎の前歯から3番目である犬歯が正常に生えてこないことで、
隣の前歯の歯の根っこが無くなってしまったり、抜けてしまったりするケースです。

発生頻度は100人に1〜3人と言われており、
放置された場合は、抜歯が必要となる可能性があります。

埋伏犬歯(まいふくけんし)の特徴

埋伏犬歯の症例は増えている

大昔の日本人は、顔が横に大きい特徴をしており、顎が大きく、
現在ほどの埋伏歯の症例は少なかったと考えられています。
一方現在では、顎が小さくなった事に加え、歯が確実に大きく変化しており、
若い世代ほど歯のサイズが大きいことが研究で分かっています。

以前は、スペースがない場合、ガタガタでも生えてきていた歯が、
現在では生えることすらできないように変化してきていることが大きな問題です。

多くの原因が上顎の劣成長

本来、埋伏歯とは「先天的な疾患」とされてきましたが、
近年増えてきている埋伏歯は「形態的な疾患」です。
その理由としては、先ほども挙げた、顎の小ささと歯の大きさと言われており、
今後はますます、上だけでなく、下顎の埋伏歯も増えていくと予測されています。

女の子に多い

日本における小児での男女差は1:1.6で女の子の方が上回っていることが報告されています。
女の子は、男の子に比べ頭蓋が小さく、顎顔面の成長が早く終わることが原因とされています。

片側に発生

埋伏歯が右と左の両方に発生する確率はわずか15%で、
片側に発生することが多いという特徴があります。

埋伏犬歯(まいふくけんし)が見つかったら?

一般的には、歯茎を開き(開窓)、埋まっている犬歯を引っ張り出す(牽引)
矯正治療が必要になります。

大切なのは早期発見・早期治療!

もちろん全ての症例に、開窓・牽引が必要なわけではありません。
埋伏歯の症例には「早期発見・早期治療」が肝心です!
発見と治療が早ければ早いほど、患者様の負担を最小限に抑え治療することができます。
反対に時間が経てば経つほど、埋伏犬歯に圧迫された歯の抜歯などが必要になってしまったり、
隣の前歯の歯の根っこが無くなってしまったり、抜けてしまったり、、、重症化する傾向があります。

早期発見ができた際には、
顎の広げる拡大装置を使用し、犬歯が生えるスペースを作ってあげるでけで、
萌出してくることもあります。
また、隣の歯の歯根吸収を阻止し、守ることもできます。

当院で行っている小児矯正のページ➡(ギフト歯科の小児矯正)

埋伏歯を疑ってみよう

日本人の上顎犬歯の生えてくる年齢は、
男の子約11歳、女の子約10歳とされています。
その約1年前になっても歯茎に犬歯が生えてくる膨らみがない場合は、
埋伏犬歯を疑って歯科受診することをお勧めいたします。

なかなか大人の歯が生えてこないなあ…というのも大きな気づきの一つとなります。

ギフト歯科では、5歳以上のお子様に対し、一度はレントゲンの行っています。
レントゲンでは後に生える永久歯を確認を確認することができますので、
犬歯が怪しい角度を示しているは、治療適齢期に早期治療を心がけています。

 

最後に

私も最近の診療で、目の当たりにする機会が増え、埋伏犬歯への関心が高まりました。
今回は、犬歯にスポットを当ててご紹介しましたが、埋伏された永久歯は犬歯に限らず発生してます。
埋伏歯を説明する際に、ご本人やご家族の方へ説明する際に、埋伏歯の知名度の低さも実感しています。
私もこの職業でないかぎり、知らなかったかもしれません。
少しでも多くの方に、このような疾患があること、早期発見が重要なことを
伝えることができたら幸いです。

藤沢ギフト歯科・矯正歯科では
小児歯科、矯正歯科も診療しております。
皆様のご来院をこころよりお待ちしております。

 

参考文献➡(日本臨床口腔外科医会)

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