こんにちは、藤沢ギフト歯科・矯正歯科の歯科衛生士です。
すっかり秋めいてきましたが、皆さんは如何お過ごしでしょうか、
開院から半年が経ち、患者様がリコールでご来院される時期になりました。
この半年間であった様々な事を、聞くのも楽しみのひとつであります。

今回の歯の豆知識では、歯の細菌の種類についてです。
以前院長ブログでも当院では細菌を見る事ができます〜!
とお口の中の菌の検査について触れておりますが、
(https://www.gift-dental.com/お口の中の菌の検査について/
今回は細菌の種類や、特にこの半年間でよくあった質問を含めて、お話をしたいと思います。

歯の二大疾患と言われるむし歯と歯周病は、ともに口の中の細菌による感染症です。
「そう、全てはこいつらの仕業です!」
という決まり文句と共に患者さんには細菌を見ていただいてますが、
実際には様々な種類の細菌が口の中には存在しており、その数実に300種類以上…
プラーク(歯垢)1mg当たりに細菌が約1~2億……
つまりはむちゃくちゃいるという事です。

むし歯菌

主にむし歯の原因となる菌をミュータンスレンサ球菌と総称します。

【ストレプトコッカス・ミュータンス(S.mutans)】
【ストレプトコッカス・ソブリナス(S.sobrinus)】

連鎖(レンサ)という名前の通り、球が連なっているような姿をしています。

グラム陽性通性嫌気性〜という空気を必要としない特徴を持っており、
虫歯の原因菌としてとても有名な子です。
日頃の食事から得られる糖をエネルギーにし、グルカン(粘着性)を作ります。
(歯垢のネバネバがグルカンです!)
虫歯菌はグルカン(接着性)を利用して歯にくっついて酸を出し、
その酸によって歯を溶かして、むし歯にするのです。
砂糖を食べたらむし歯になる!のイメージはここから来ているんですね。
糖といっても、菌のエネルギーになりにくい糖が存在しており、
その代表と言えるのがキシリトール(糖アルコール)です。
そういった理由から、キシリトールを使用したガム等が予防歯科で推奨されています。

歯周病菌

歯周病菌の多くは【桿菌】といって、太いソーセージの様な形状をしています。

【ポルフィロモナス・ジンジバーリス(P.gingivalis)】

【トレポネーマ・デンティコラ(T.denticola)】

【ターネレラ・フォーサイセンシス(T.forsythensis)】

慢性歯周炎に関わる3大最重要細菌と言われており、
グラム陰性嫌気性桿菌〜といって病原性のある物質(毒)を出す悪い奴です。
この毒が歯を支えている骨を溶かし、歯がグラグラして抜ける…
というのが歯周病のサイクルです。

歯茎からの出血は、主にこの菌達が悪さをして起こる炎症のサインです!
血液や歯周ポケットの深く空気の届かないところを好んで生息するため、炎症が強くなり歯茎からの出血が多くなれば多くなるほどこの菌は喜び元気になる!という悪循環が起ります…

この菌達が好んで生息する歯周ポケットの深〜〜い部位は、
歯ブラシやフロス、歯間ブラシをいくら自分で頑張っても届きません。
そのため歯科医院にて超音波スケーラーやポリッシングブラシを使用して、
ポケットの中を除菌、洗浄する必要があります。
こいつらが悪さをする前に、クリーニングです!
定期的なクリーニングとセルフケアの向上で細菌数を減らすことができます。

よくある質問

Q.お口の中を無菌にすることはできますか?
A.できません。皮膚や腸にも常に菌がいて、生きているだけで菌と共存しています。お口の中も同じです。

Q.赤ちゃんのお口の中いもいますか?
A.お腹の中の赤ちゃんのお口の中には細菌はいませんが、生まれると細菌が検出されます。これは産道を通過する際に感染するからです。その後は、育児を行う人などから受動的に細菌の汚染を受けます。また、虫歯菌は口の中に歯が生えていないと活動できないため、生後6ヶ月ごろに歯が生え始めると虫歯菌への感染が始まります。

Q.子供にうつるって本当ですか?
A.細菌は唾液を介して感染します。

Q.全身の疾患と関係ありますか?
A.歯肉の炎症によって出てくる毒性物質が歯肉の血管から全身に入り、様々な病気を引き起こしたいり悪化させる原因になります。糖尿病、早産・低体重児出産・肥満・心筋梗塞・脳梗塞にも関与しています。


今日は代表的な菌についてお話をしてきましたが、
細菌にはまだまだたくさんの種類があります。
ご自身のお口の中にはどの種類の菌がいるでしょうか
藤沢にお住まいの方、そうでない方、また細菌が気になる…!という方も、
藤沢ギフト歯科・矯正歯科にぜひお越しください!

お読みいただきありがとうございました。

参考外部リンク*日本大学歯学部 細菌学講座/総合歯学研究所

http://www2.dent.nihon-u.ac.jp/g.microbiology/oral_infection/index.html

 

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