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藤沢ギフト⻭科・矯正⻭科

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授乳中の歯科麻酔 打っても安全?それとも危険?

こんにちは。藤沢ギフト歯科・矯正歯科の黒木です。

今回は、授乳中に歯科麻酔してもいいの?という疑問にお答えします。

 

早速結論ですが、授乳中に麻酔をしてもまず問題ありません。

しかし、ものすごく気にする方は麻酔後6時間以上は授乳を控えましょう。

以上が私の回答です。

 

理由が気になると思うので、説明させていただきます。

歯科麻酔で主に使うものは2%リドカインというもので、だいたい1回の処置あたり0.9ml~1.8ml使用します。歯茎に麻酔を打つわけですが、麻酔薬は時間とともに血管に吸収され、全身に回ります。そして、母乳にも移行します。

そう聞くと心配かもしれませんね。

それでは母乳にどれくらいの量が移行するのかを調べた実験があるので結果を見てみましょう。

母親に2%リドカインを3.6mℓもしくは7.2mℓ注射して(通常量よりだいぶ多いです。)、2時間後、3時間後、6時間後に母乳中のリドカイン濃度を調べました。その結果、2時間後では約350μg/ℓ、3時間後には約120μg/ℓ、6時間後には約60μg/ ℓでした。

2%リドカインには、1ml中に20mgのリドカインが含まれています。つまり1ℓには2万mgであり、2万mgは2000万μgですから、実験の表記に合わせると、2000万μg/ℓとなります。

2時間後の母乳に含まれたリドカインは350μg/ℓですから、濃度は0.00175%、つまり母親に注入したものから1000分の1以下になっていたということです。母乳へ移行するピーク時にこの濃度で、6時間後は5000分の1以下ですね。とても薄まっていたわけです。

論文の結論には、「歯科麻酔を受けても安全に授乳できることを、この実験結果は示している」と書かれていました。→論文のアブストラクトhttps://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11321382/

ちなみに、経口摂取でのリドカインの吸収率は35%なので、赤ちゃんが飲んだ後にさらに薄まります。これは大分県産婦人科学会の母乳と薬ハンドブックに書かれていました。23ページの下の方です。→http://www.oitaog.jp/syoko/binyutokusuri.pdf

またリドカイン自体は、生まれつき疾患があり医科的な手術が必要な赤ん坊には普通に使用する麻酔薬です。

これらのことから、非常に薄まったリドカインを赤ちゃんが経口摂取しても影響が出るとは思えないわけです。

 

実は上記の論文で使用した麻酔薬にはアドレナリンが含まれておりません。通常歯科で使用する麻酔にはアドレナリンが20万分の1の濃度で含まれています。アドレナリンには血管を収縮する作用があるので、処置部位の出血を減少させる効果と、血管からの吸収速度を遅くして、より長い時間麻酔を効かせるために添加されています。

アドレナリンに関しては、はっきりとは分からないのですが、母乳には移行しないというウェブページがありました。また、上記と似た実験でアドレナリンが含まれたリドカインの母乳への移行量を調べたものがあります。これによると、リドカインは極微量が母乳へ移行するものの、アドレナリンは母体で代謝され、母乳には含まれないだろうと書いてあります。(*有料の本文を読まないとこの記載は出てきません。)→https://onlinelibrary.wiley.com/doi/epdf/10.1111/j.1600-051X.1993.tb00779.x

 

以上のことから、歯科麻酔を行なった後に、授乳をしても問題がないと考えます。

しかし、もし少しでも心配があるのであれば、非常に薄まる6時間後以降に授乳するのが良いのではないでしょうか?

→当院での麻酔に関してはこちらをご参照ください。https://www.gift-dental.com/treatment/decayd.html

 

二重まぶたなどの整形手術を行っているクリニックのホームページを見ると、「授乳中の方に手術は行いません。」等の記載があります。美容整形的な処置には緊急性はないことが多いので、より安全な方向に舵を切っているのだと思います。

歯科医院では緊急性の高い処置が多いですから、「授乳中だから、処置しません。」とは言えませんね。

授乳中の方は上記のことを参考にして、麻酔が必要な処置を受けるのか、延期するのか、授乳を数時間控えるのか、気にしないのか、を判断していただければ良いと思います。

 

当院では、妊婦の方も、乳児をベビーカーに乗せてくる方も、分け隔てなく診療しております。歯のことで気になることがある方は、藤沢市にお住いの方も、そうでない方も藤沢ギフト歯科・矯正歯科までご相談ください。

 

 

 

日付:   カテゴリ:ブログ, 院長ブログ